介護職の1日のスケジュール

介護職の1日のスケジュールを考えるとき、最も大切なのは要介護者のニーズに応えることですが、同時に自分自身の体調管理も見逃せません。
そのため、効率よく、かつ丁寧なケアを心がける日々が介護職の魅力でもあります。

朝はまず、自分自身の準備から始めます。
少し早めに起きて、しっかり朝食を取り、心身ともに仕事モードに切り替えます。
出勤後は、まず1日のスケジュールを確認し、要介護者の体調や特別なケアが必要な人がいないかチェックします。その後、朝の挨拶回りを行い、要介護者一人ひとりの顔を見て健康状態や気分を確認します。
この時間は、コミュニケーションを取る大切な時間でもあります。

午前中は、身の回りのお手伝いや入浴介助、リハビリのサポートなどを行います。
要介護者個々に合わせたペースでケアを進めるため、柔軟な対応が求められます。
また、医療行為が必要な場合は、看護師と連携を取りながら進めます。

昼食後は、利用者さまが休息される時間帯もありますが、この時間を使って記録の更新や次のケアの準備を行います。日中の忙しさの合間にも、チームで情報共有を行い、より良いケアにつなげます。

午後は、1日の疲れが出やすい時間帯です。
自分自身の体調管理にも注意しながら、レクリエーション活動の支援や、外出のサポートなど、要介護者の社会参加を促す活動を行います。
この時間が要介護者とスタッフの双方が楽しい時間となるよう、心がけましょう。

退勤前は、夕方のケアを終えた後、次のシフトのスタッフに引き継ぎをします。
このとき、1日の出来事や注意点、要介護者の変化などをしっかり伝えることが重要です。
そして、明日への準備として自分の気持ちを整えてから退勤します。

介護職の種類はいろいろ

介護職と言えば、老人ホームなどの介護現場で高齢者の排泄や入浴の介助を行う介護福祉士などの現場スタッフが知られていると言えるでしょう。
現場で働く介護職員については、国家資格である介護福祉士の有資格者ではなく、介護職員初任者研修や介護職員実務者研修などの民間資格だけを持つスタッフが少なくありません。

この他に、介護職としてケアマネジャーが挙げられます。
ケアマネジャーは、介護サービス利用者とその家族と面談し要介護者の心身の状態に合わせて適切な介護計画を立て、ケアプランを作成します。
現場スタッフは、このケアプランに従って介護業務をこなすことになります。
ケアマネジャーは、要介護度の認定についてもアドバイスをして最適の介護サービスを受けられるようサポートします。
要介護度とは、高齢者が自分でどの程度行動できるのかを把握し、どの程度の支援が必要化見極める指針です。

また、社会福祉士という職種もあり、こちらは介護サービスの利用者に適した福祉サービスを紹介することが仕事になります。
要介護者は、要介護度によって受けられる福祉サービスが異なるのです。

その他には、介護報酬の請求などを主に行う介護事務という仕事もあります。
介護サービスは公的支援が無くては成立しません。
公的支援である介護報酬を受けとるためには、行政機関に介護サービスの実施状況を報告する必要があります。
要介護度によって請求できる介護報酬が異なるため、正確な計算をして請求書類を作成することが介護事務の重要な仕事になります。